【要訳】ーーーーーーーーーーーーーーー
今年に入ってからミャンマーからタイ側へ
避難して来る人の数が３倍に増えているそうだ。

徒歩で友好橋を渡って避難して来る人々
逃げて来れるのは金銭的余裕のある人だけ

日本には地続きの国境がない。

それゆえに日本しか住んだことがない人には

命辛々国境を越えてくる”難民”についての想像が難しくなる。

そのせいか”人道的配慮”と言う言葉を
理解できない人が多く、

”人道的＝かわいそうだから”と言う単純な解釈
しか出来ない人が大半を占め、
物事を決める権力の中枢にまでこのような人はいる。

戦闘が静かになるまで一旦逃げる

地続きの国境を持つ国では国境近くなら
両方の国を跨いで商売や仕事をしている人は多いし、
両国を跨いでの結婚や、親戚が隣国にいるのは普通のことだ。

タイで働くASEAN各国の外国人は多いし、

北部なら建設現場や市場で雇われている人のほとんどは
ミャンマー人だったり、少数民族だったりする。

ASEAN各国の労働者のためのVISA代行サービスを
行う業者も多いし、大きな市場などには店舗もある

ミャンマーとタイの国境で一番出入りの多いのは
ターク県のメーソートで、

国境を流れるムーイ川は歩いて渡れそうな程細く、

そこには２つの”友好橋”が架かる。

左がミャンマーでキャスターの手の位置に
２つの友好橋がかかる
右のタイ側は上部がメーラナート郡
下部がメーソート郡

川の向こうはタイとの重要な交易拠点でもある
ミャンマーの経済特区の”ミヤーワディ県”。

そのミヤーワディ県を一昨日、反政府勢力である
KNUが制圧した。

そして激化する戦闘から逃げた人が
国境のイミグレーションに殺到。

しかし逃げて来たのは一般人だけではなく、

政府軍の兵士約200人が２つ目の友好橋の
国境イミグレーションに一昨日”避難”申請をして来た。

ミャンマー側の対岸にあるカジノや免税店の入る
ミヤーワディー・コンプレックス

しかし兵士達の避難申請は叶わず、追い返されたらしい。

避難して来た人の中にはミヤーワディー県内のカジノで
働くタイ人もいる。

カジノで働いていたが、危険になったので帰国したタイ人男性

また、タイで近年大問題になっている”ギャング・
コールセンター”と呼ばれる振り込め詐欺の拠点が
一番多いのはカンボジアで、その次に多いのが
ミャンマーであると見られている。

タイ語も流暢なミャンマー人避難民

インタビューに答えていた避難民のミャンマー人女性は

”政治的な動きについてはわからないけど、
戦闘が激しくなって来たから逃げて来た”と話している。

番組の後半にミヤーワディ県内に入った
NationTV取材班は”非戦闘地域の市場等は
通常通り営業しているが役所などの政府機関やホテル・
銀行などは全て閉鎖。

電気は1ヶ月ストップしたままで、電気を使えているのは
ソーラーシステムや発電機を持っている家だけ。

ネットも止まったまま”と伝えている。

市場は普段通り開いている

また、逃げられるのはお金もそこそこあって
余裕のある人だけで、貧しく逃げる事も出来ない人は
ここで耐えて最後を迎える覚悟をするしかないとも
伝えていた。

ミヤーワディ県内を走る車はいつもよりかなり少ない

難民を迎えるタイ側はミャンマー難民に対して
メーソート郡とメーラナート郡内で３０万人の
キャパで受け入れる体制を整備している
らしいが、難民が押し寄せたメーソート近郊の
アパート等は満杯であるとレポートされていた。

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