🔷🟠タイのニュース・三面記事🔷🟠2023/07/30🔷🟠

今日はタイはやっぱり”人治国家”なんだなあと
つくづく思わせる話題。

つまり何事をするにも”お偉いさんにどれだけ
顔が効くか”が勝負を分ける事になるのが
最初から決まっていると言う事。

とりわけ、開業許可・建設許可のような許可関係は

少々違法な点があってもお偉いさんさえ知っていて、

それなりの手数料を払えばあれこれ細かく調べる事も
なく”許可”が出てしまう。

しかし、実際進めていくうちにお偉いさんに
目を瞑ってもらった”違法”な部分が
他の人の目に触れ、訴えられたりする。

6-7年ほど前、筆者がいたチェンマイでも
国定公園の山を削って建てられた公務員向けの
分譲住宅が建設後に周辺住民から”国定公園内に
立てるなんて許可関係はどうなっているんだ？”と
訴えが起こり、

タイ全土を巻き込む大ニュースになった事がある。

　　　　　　ドーイステープ国定公園内に建てられた分譲住宅
　　　　　　当時大騒ぎになったが当時の政権は”前政権の仕業だ、
　　　　　　私は関係ない”と責任を否定した

今日ご紹介する話題もそんな”法”ではなく
”人と人との関係”に基づいて行政を行うと

”とんでもない事態が起こる”と言う
良い見本のような話題だ。

🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠
取壊し!!
三井不動産出資の超高級タワマン
🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠ー🍀ー🏠

【要訳】ーーーーーーーーーーーーーーー

三井不動産も一部出資しているアソーク地区に
建設済みの高層・高級コンドミニアムの建設許可が
7月27日に取り消された。

左がスクンヴィット通り、上がソイ19
下がアソーク通り、赤がこの建物の出入り道路

ブルーの土地はMRT所有

その建物とはは”Ahton Asok”。　

地上50階・地下１階・全783戸。

建設・販売をしているのは”アナンダー建設株式会社”。

”Ahton Asok”は2014年から販売開始。

交通の便の良さからか約１ヶ月で完売。

約580人の購入者がいる。

　　　　　　　建てたものをまた潰す（笑
　　　　　　　誰やねん許可出したんw

建設開始は2016年。

全額で648100万バーツ(約259億2400万円)の
プロジェクト

ここで建設許可が取り消された経過を
時系列で追ってみると次のようになる。

2014年）販売開始。１ヶ月で完売。

2016年）建設開始。

周辺住民とこの地域に鉄道網を持つMRT、
環境保護団体等が裁判所にこの建物の建設許可取り消し
を求めて訴えを起こす。

その原告の訴えによると

１、この建物の建設はそもそも次の点で違法である。

この規模の建物なら出入りの通路は
　　　最低12M以上の道路幅が必要だが、
　　　それを全く満たしていない。

　　　敷地の一部はMRTが将来の拡張工事等に
　　　備えて空き地にしておいた分が含まれる。

２、これに対しアナンダー側はMRTの土地の一部を
　　借り受けて出入り通路の幅を13mに拡張する計画を
　　裁判所側に提出したが、一部とは言え公共交通である
　　MRTの土地を入居者等の一部の限られた人だけが
　　使用するのは法に反してるとして許可しなかった。
　　（MRTは政府も出資する特定法人にあたるため、
　　　その資産は公共性を踏まえた使用が望ましい）