古都チェンマイで
エクソシスト 本編32
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古都チェンマイでエクソシスト 本編31
(最初からお読みになりたい方はこちら↓↓)
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(だいたいのあらすじ↓)
2019年3月下旬の早朝、
「エンジェルナンバー」解説ページの管理者の
ヒーラーさんから「黒魔術」のようなものをかけられて
錯乱状態に陥り、半裸で市場を徘徊した娘。
とにかく徘徊を止めたくて、
バンコクのスピリチュアルに詳しい友人から
紹介を受けた霊能者(ヒーラー?)のTさんの
遠隔施術により、徘徊は止まるが
今度は霊魂のようなものが
入れ替わり立ち替わり入る状態になる。
2019年5月、
一時は回復した娘がまたおかしくなって来たが、
手持ち資金も少なく、
施術を続ける事ができなくなった。
そこに2020年が明け、コロナで7月に店を閉店。
従業員への補償等で一気に困窮状態に陥り、
娘と心中する事を考えるが、
心配して乗り込んで来た親友のEさんに目を覚まされ思いとどまる。
2021年3月に命からがら帰国。
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娘が熱を出した時、
大阪はコロナの患者数がドンドコ増えてる最中で、
けたたましくサイレンを鳴らした救急車が
民泊の前の大通りを一日10回以上は
必ずと言っていいほど走り回っていた。
この熱を出した前の日の夜、ワタシはまた
「娘が熱を出した、有り難くない正夢」を見ていた。
夢の中の娘は”まとも” だった。
懐かしい、懐かしい。
会いたい、もう一度会いたい。
錯乱状態になる前の ”娘” 。
その夢の中の ”まともな娘” は
寝ているワタシの顔を覗き込むようにして
「お母さん、あんなー何かしんどいねん。
熱あるみたいやねん」と
自分の顎をワタシの肩に乗せに来た。
懐かしい、廃人のようになる前の、
昔の性格のままの娘。
その夢から醒めた日の昼、
娘が本当に熱を出した。
「まさか!まさか!」である。
娘はずっと民泊にいて外出はしなかったが、
ワタシは連日家探しに奔走していた。
タイと違って無防備でグダグダなコロナ対策の大阪。
電車にだって乗らなければいけないし、
いくら人混みを避けるたって限界がある。
娘は熱が出てしんどいのか、
まだ寒さが残る4月だと言うのにかき氷が食べたいと言う。
ワタシは祈った。
安物の歌謡曲の歌詞のようだが、
本当に祈る事しか出来なかった。
「助けて!助けて!」
住所もない、健康保険証もない、
運転免許は期限切れ、
まともに身分を証明できるのはパスポートだけだが、
パスポートは住所記載がないため、
日本では証明書として使えない機関も多い。
こんな状態でコロナなんかに罹ったら、
医療にさえかかれない。
かかれたとしても、健康保険なしの
実費の医療費なんて支払う事さえ不可能な状態だった。
「頼む!頼む!」
祈りながら「体温計買いに行って来る」と
娘に言ってドラッグストアーに向かう。
もしも娘がコロナだったら?
ワタシがウイルスを運んで来た可能性が強い。
でも住所も保険証もない状態で、
どうやって?どこにSOSを出せばいいのか。
でも、背に腹は変えられない。
リスクは承知の上で、
体温計とかき氷と水分補給用の飲み物を買いに行く。
娘はしんどいらしく、
かき氷とスポーツドリンクを飲んでまた眠ってしまった。
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古都チェンマイでエクソシスト 本編33
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